荻窪・西荻窪・吉祥寺の地形 朝日向猛

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中央線の荻窪・西荻窪・吉祥寺の区間は、善福寺川、神田川があって地形が複雑です。西荻窪には松庵川というのがあったそうです。
中央線の前身である甲武鉄道をつくったときには、沿線から土砂を採取して盛り土にしたそうです。西荻窪には2箇所の採取地があって、南口の「男窪」、北口の「女窪」といわれたそうです。土砂採取の後から湧水し、これを排水するための人工の川として「松庵川」ができたそうです。

松庵川については、暗渠散歩 がとっても参考になります。

しかし、地形図をよくみると、神田川と善福寺川の間にある台地にも谷間があることがわかります。この谷間が松庵川の流路とほぼ一致しています。土砂採取地からの湧水より先に、周辺の雨水を集めていた流路があったのではないのかなあ。そこに土砂採取の湧水があって、その排水を流すことで常時流水がある「松庵川」になったのではないのかなあ、などど推測しました。 (下図)西荻窪周辺地形図
西荻窪周辺地形図
(下図)西荻窪周辺地形図に標高ポイントを追加
標高ポイントを追加

標高ポイントは国土地理院の5mメッシュ標高ポイントを0.5mピッチで色分けしたものです。


この地形図をみても標高図をみても、もう「男窪」も「女窪」もわからなくなっています。
「男窪」「女窪」については、いろいろな人が、いろいろなサイトで考えを示していますし、暗渠探しなど探偵小説みたいで、探せると楽しいかもしれません。
わたしは、「女窪」=吉祥女子中学高等学校付近(下図の赤丸)、「男窪」=西荻駅の南側の空き地(1945年頃、下図の青丸)じゃあないかなと推測してます。

(下図)1945年頃航空写真
1945年頃航空写真

なお、松庵川には開渠だった頃の欄干が一部のこっているようです。
こういうのも見つけると楽しいですね。
西荻駅南口(杉並区松庵3丁目40付近)
西荻駅南口(杉並区松庵3丁目40付近)

神明通り(杉並区宮前3丁目28付近)
神明通り(杉並区宮前3丁目28付近)



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